嫌なアイツ
ブーケの一つや二つ頼まれたらいつでも創ってあげるのに…
大きな溜め息を吐いてると…
『なに?溜め息ばっか今さっきから吐いてんの?』
と翔が私の右横に来た。
[あのブーケ愛莉ちゃんが創ったんでしょ?]
と翼さんも私の左隣りに来た。
二人の兄弟に挟みうちにされた私は身動きが出来ません…
しかし…
この二人は本当に目立つな…
そう思ってると弟が私達3人をデジカメで撮りそして写真にも写した。
弟はフラッシュをたいてたみたいで眩しかった。
私が弟に眩しい!!
わざとやったでしょそう言うと翼さんは笑ってたのに翔だけが…
翔だけが止まってた
翔の時間が止まったかの様な…
そんな感じだった。
先に気付いたのは翼さんだった。
動かない翔の腕を引き椅子に座らせた…
私は冷たいおしぼりを貰いに行き翔の額におしぼりを当てると…
私の手に自分の手を重ねて…
『俺…あんたと何処かで写真みたいなのを撮った記憶があるんだ…由良と海莉ちゃんと4人で…』
翔の言葉に私は動け無かった…
科学館での事を言ってるんだと直ぐに解った。