嫌なアイツ




どんな姿に成った翔でも私は翔を好きに成る愛する…



そうなの?

と翼さんに訊くと…



[現に今そうじゃないか…愛莉ちゃんが言った通り記憶を無くす前の兄貴と今の兄貴、両方を好きに成った。だから愛莉ちゃんにとってどんな姿に兄貴が成ろうと兄貴は兄貴なんだよ…別人に思えるのは仕方が無いんだけどね。]


翼さんは笑顔で答えた。


[やっぱ兄貴には敵わないや!]


茶目っ気たっぷりに翼さんが言った。


[愛莉ちゃん?兄貴は記憶を取り戻そうと必死に成ってる。自分の欠けた部分を自分の手で…愛莉ちゃんは愛莉ちゃんらしくいつもの様にしてればいいんじゃ無いかな?]


私はそれでいいの?

と首を傾げて翼さんに訊くと…


[そっ!愛莉ちゃんは愛莉ちゃんらしくが一番だよ!]


翼さんはそう言って私の頭をポンポン叩いて笑った。




私らしく…


私は頷いた。



みんなの輪に向かって翼さんと喋り時に笑いしながら帰って来ると翔の姿が無かった。

私が翔は?

と訊くと何処かに走って行ったと言った



私は翼さんに翔を探すから!
そう言って探しに走った。





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