嫌なアイツ
父と母を観ると…
目が点に成り…
兄と杏さんも固まり
弟だけが写真やデジカメで私と翔を写してた。
私は心の中で父と母にごめんなさい…
と謝ったのは言うまでも無かった。
翔と私は雛段へ移動し私は海莉の横に座らされ翔は私の隣りに座り…
〔では…改めてご紹介させて頂きます。新郎、饗庭由良さまの親友で哀川翔さま新婦の双子のお姉様で安曇愛莉さま。このお二人もご結婚のご予定で今日は予行練習と言う事で参加して頂きました。皆さまどうぞ2組の新郎新婦に盛大な拍手を宜しくお願いします!〕
司会進行の人が言うと…
割れんばかりの拍手とピューピューと言う口笛が聞こえた。
私は本当に恥ずかしくて…
下を向いてると…
クロスの下から私の手を握る手があった
翔が私の手を握ってくれ私が翔を観ると翔が口パクで『大丈夫だよ』と言った。
私が頷くと翔は笑って前を向く様に目で合図して来た。
私が前を向くと…
握られた手に力が入り私がもう一つの手で翔の手に合わせると…
翔はまた私の顔を観て笑った。