嫌なアイツ
海莉はもうボロボロと涙を流し饗庭さんにハンカチで涙を拭いて貰ってた。
私の出来る事はした私らしい私にしか出来ない海莉と饗庭さんへのサプライズ…
司会進行役のお兄さんと企画担当者と私しか知らない海莉と饗庭さんへの私からの贈り物。
私はこの披露宴が終わったらそのまま長野へ帰るつもりだから…
もう海莉にも饗庭さんにも翔にも誰にも逢う気はない…
私は一人でひっそり生活をするつもりだから…
だからこれが私の最後サプライズ…
ありがとう海莉…
最後に…
私にこんな素敵なサプライズをくれて…
翔と結婚出来ない私にウェディングドレスを着せてくれて…
姉らしい事を出来なくてごめんね…
海莉、大好き!
私は海莉と饗庭さんを観て心の中で呟いてた。
〔ではここで新郎新婦の感想をお聞きしたいと思います!〕
司会のお兄さんが饗庭さんにマイクを渡した。
「愛莉ちゃん。翔。こんなサプライズ一番最後に持って来るなんてひでぇ~よ!でも二人の気持ちはちゃんと俺と海莉に伝わった。これからも4人で仲良くやってきたい…最高の義姉さんと最高の義兄さんだよ!」
饗庭さんは泣きながらも話した。