嫌なアイツ




私はドレスを両手で持ち大股開きでズンズン歩いてると…



『機嫌直したら?これから二次会があるって言うのに…』


翔は言ったけど私は聞く耳を持ち合せて無かった。



みんなして何でも勝手に決めて私の予定なんかお構いなし!私が怒るのも無理ないと思うんだけど?


私は廊下を歩いてる間ずっとプリプリしてた。


部屋に着き先に化粧を落として貰いドレスを脱ぎ自分の着物を着た。


〔お姉さん一人で着物が着れるなんて凄いですね?〕


係りの人が私に聞いて来た。



私が高校に通ってる時に海莉と二人で着物教室へ通わされ資格も持ってる事を話した。


〔お姉さんはあの安曇流の師範なんですよね?〕


嫌な聞き方…



私は師範は師範ですけど海莉も私もただの師範です。
母が先生なんで…


そう言って返した。



海莉は笑いながら私達の会話を聞いてた



ほんっと嫌な聞き方をする!
私は安曇の人間だけど家を継ぐ気は更々ないと言うのに…

ほんっと嫌に成る…



廻りはみんなそんな目でしか見ない…


だから嫌い…







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