嫌なアイツ




『何処に行こうとしてるの?』


翔に声を掛けられ隣りには饗庭さんが一緒にいた。



私が反対側のエレベーターで屋上に行こうと思って…
と二人に言うと…


「あっ!そっか!屋上にある癒しの空間は愛莉ちゃんが創った作品だったね!海莉から聞いたし支配人や係りの人達も愛莉ちゃんの事を言ってたよ!」


饗庭さんが言った。



私が饗庭さんに海莉からその話を聞いたんなら私が一番好きな場所って言うのも聞いてるよね?

と質問すると…


「聞いてるよ!一番大好きで一番安心する場所だって言う事も…」


海莉はどこまで私の事を饗庭さんに話してるのやら…



じゃ!
そう言う事で…


私が言い反対側のエレベーターに進もうとした時に翔が一緒に行くといい…


結局、翔がついて来てしまった…



ここは一人でマッタリする私の唯一の場所なのに…


ついてくんなよ!

そう心の中で私は叫んでた。




翔は屋上に出た瞬間


『凄い!』

そう言ってベンチに座り空を見上げたり鉢花達を観たりしてた。


私はいつも座る場所が決まっててそこに座り空を眺めた。





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