嫌なアイツ



連絡の一つくらい出来ると私は思うんだけど…

おかしく無い?


翔なら必ずみんなが心配してるから連絡を入れて来る筈…



私は由良さんに言うと…


「あいつ愛莉ちゃんに言って無いと思うんだけど…」

由良さんが言いにくそうに私に言った。


「翔の奴。官僚の仕事はしたくないって言ってたんだよ…。あいつ自分の好きな事が…。やりたい事があるみたいなんだよ…。」

凄く申し訳ないと言う顔をして話す由良さんに私は翔は一体なにがしたいのか?なにがしたかったのか?聞くと。


「俺と同じ弁護士の仕事か?検事の仕事をしたいって言ってたんだよ…」

由良さんは私の顔を観てそして…


「愛莉ちゃんと一緒に成る為に海外出張のない弁護士や検事とかの仕事につきたいとあいつロシアに行く前に俺に言ってたんだよ…」


私は目を見開き…


翔がそんな事を考えてたなんて…

私は全く知らず今まで一緒に生活をしてたと言うの?

翔の考えてる事を私は理解もせず考える事すらせず…


下を向いてしまった私に由良さんは…



「愛莉ちゃん?自分を責めないでね。俺だって翔に口止めされてた話なんだからさ…。もし翔にこの事がバレたら俺は翔から殺されてしまうからね。」


由良さんはそう言った。




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