嫌なアイツ
母から連絡を受け海莉がママに成った。
私は伯母さんに成った。
元気な男の子を海莉は産んだ。
母からの連絡で私は病院へ向かった。
病室に行くと母が部屋の中に居た。
〔愛莉!良く来たわね。海莉は疲れたみたいでね…。寝てるのよ。赤ちゃんを観に行きましょうか?愛莉はまだ赤ちゃんの顔を観に行って無いでしょう?〕
母が私に言った。
母の後をついて歩き私は新生児室の前に着いた。
【饗庭殿】
と書かれた札を見付け寝てる子供をガラス越しに観た。
とても可愛いとは言え無いけど…
お猿さんの様な顔をした赤ちゃんがそこに寝てた。
〔愛莉?本当なら貴方が海莉より先に結婚してママになる筈だったのにね…。〕
母は初孫をガラス越しに観ながら私に言った。
母の言いたい事は嫌でも解る…
でも私は翔以外の人と結婚する気はないのだから…
例え翔がこの世に居なくても…
私は翔の事だけを想いそして翔だけを愛する…
私の愛しくてかけがえのない存在。
それが翔なんだ…
かけがえのない人を知ってしまった私は翔以外の人に目が移る訳が無かった。
例え付録やおまけが良かったとしても…