嫌なアイツ



カイザーとジュリアを玄関に呼びハーネス状に成った紐を通しリードをして玄関の外へ出た。


自動でロックされる翔の家。

セキュリティー設定を施しエレベーターで一階に降りた。



駐車場の方へ行きカイザーとジュリアを助手席に乗せ私は運転席側に移動し車に乗り込みエンジンを掛け出発しようとした時に鞄の中から携帯が鳴った。


誰だ!!

そう思ったけど聞き覚えのある着うただったので母だと直ぐに解った。


〔愛莉?今、貴女は何処に居るの?〕


母の疑問符の付いた言葉が来た。



私は家に一旦、帰って来てる事を話し今から会場に帰る事も話し車の中だと言う事も言った。



〔そう…。貴女の姿が見えないから何処に行ったのか?と思ってしまったわよ…休憩室に成ってる場所に今、居るから早く帰ってらっしゃいよ!〕


母はそういい私の返事も聞かず電話を切ってしまった。



母が会場に来てると言うのが解り行きたく無く成ってしまった。

でも最後まで仕事を請け負った以上、責任を持ってしないとね。



ハンドルを握りながら大きな溜め息を吐き私は会場に向けてまた車を走らせた。


専用駐車場に車を止めカイザーとジュリアの紐を持ち荷物を抱え中に入って行き休憩室に行くと…




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