嫌なアイツ





私は余りの速さに怖かっただけ…


そう告げると…



『じゃ得意じゃ無いって事じゃない?そんなに無理しなくても良かったのに…』



別に…


別に無理なんかしてないもん!

そう言って頬を膨らませてプイっと顔を横に向けると…



『はい。はい。解ったから…。もう拗ねないで。とにかく少し休んだらみんなと合流するからね。』


とクスクス笑いながらアイツは私に言った。



その言葉を聞いて子供扱いされた私は余計に腹が立ちずっと頬を大きく膨らませてたら…


『そんな事をしてるから子供扱いされるの!解った?』

とアイツは私の膨らんだほっぺを自分の親指と人差し指で挟み強く押し空気を抜かれた。


ぶぅ~
とまた膨れるとアイツは私の手を取り…



『愛莉さん?速く行かないと花火が始まってしまう…愛莉さんは花火を観たくないの?』


その言葉に私は観に行くの!!
と勢い良く立ち上がったら…



目の前がクラクラして…


ヤバイ!

立ち暗み…

そう思った時にはアイツの胸の中でアイツに私は抱き寄せられてた。


少しの間、私を支えてくれてた。


私がもう大丈夫…

そう言って顔を上げたら…






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