貴方に会えたから。
ボールが床を跳ねる音。
きれいにリングをくぐり抜ける音。
靴と床がこすれる音。
どれも新鮮で見ているだけで楽しかった。
あっ! 翔見つけた!
遠くから見ても翔が一番上手いのはよく分かった。
やっぱりかっこいいな〜
しばらく見ていると翔がこっちに気づき、手を振ってくれた。
「奈々〜」
「翔! 真面目にやんなきゃもう見にきてあげなーい!」
私は笑いながらそう言うと
翔は笑顔で
「分かった〜
奈々がきてくれなくなったらやだから頑張る〜!」
しばらくしたら部活が終わりふたりで一緒に帰った。