貴方に会えたから。




その日は結局、翔に会えなかった。



わたしはノックして、翔の部屋にはいった。



「翔〜! おはよう!」



部屋は静かだった。




「翔!翔!
どうしたの⁈ 翔!
ねぇ!翔!」



翔は静かにベッドの上で苦しんでいた。



わたしは急いで先生を呼んだ。



「桐谷さーん!
大丈夫ですよー!
直ぐに楽になりますからねー!」




翔は集中治療室に運ばれた。



それから翔は2週間、目を覚まさなかった。



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