傷む彼女と、痛まない僕。
恋愛しない彼女。
その日、家に帰って親に『バスケ部のマネージャーになった』と事後報告をすると、案の定怒られた。
『別に運動をするわけじゃない。 身体には障らない』と説得をすると、僕の事が心配なだけで、基本的に僕のやりたい事はさせたい主義の両親は分かってくれて、最後には応援してくれた。
早速、翌日からバスケ部のマネージャーとして部活に参加すると、
「1年の大崎です。 よろしくお願いします」
僕の他にもう1人マネージャーがいて、大崎と名乗るそのコは、小柄で可愛くて元気な女の子だった。
「2年の北川です。 こちらこそよろしくお願いします。 色々教えてください」
大崎さんにペコっと頭を下げると、
「ワタシ、年下なんですから敬語とかやめて下さいよ」
大崎さんは『頭下げさせちゃって申し訳ないです』と言いながら、何故かオレより更に低く頭を垂れた。
可愛い上に、間違いなく優しいであろう大崎さん。
部活、楽しくなりそうだな。と胸を躍らせていると、