傷む彼女と、痛まない僕。
そんな毎日をそれなりに楽しく過ごしていると、国体の地区大会の季節になっていた。
僕の高校は、割とスポーツが盛んな進学校。
部員全員、勿論勝つ気満々。 試合に出るわけではない僕にも力が入る。
部員のみんなと一緒に敵チームの試合の録画を見ては、意見を交わし、対策を練る日々。 僕の考える作戦も採用されたりで、やりがいと喜びを感じる。
いよいよ明日に地区大会1回戦を迎えた今日、
「吉野、明日の試合見に来ない??」
小山くんが吉野さんを試合観戦に誘った。