世界を守れそうな6人
その言葉に不快感を示したのは蛍人だけではなく、その場にいた全員も不快感を示した。

そこまで言う必要があるのか、言いすぎじゃないのか、そこまで勝ちにこだわるのか。

柚太に数々の罵声が飛び交う中で、言われた当の本人はそれを無視して話を続けた。


「……でもそんな気持ちで蛍人に出られても迷惑なだけなんだよ。とりあえず、だ。
俺達で何とかなる事なら今の内に話せ。それで少しはやる気にもなるだろ?」


先程までの罵声が嘘のように静まり返る。


「ユズ……」

「キチンと考えていたんですね」

「これでも一応正当な生徒会長ですから?」

「何ですか、その正当な生徒会長って……」


蛍人はそんな彼らの会話のやり取りを見るだけで、どこでどう話を切り出すべきか迷っていた。
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