世界を守れそうな6人

悔しそうな咲に柚太はまだ大丈夫だと笑って言って見せた。まだ勝負はこれからなんだ、と。

それでも咲はただ謝るばかりであったと言う。

そんな咲に柚太はたった一言を残し、その場から去って行った。


「悔しかったら応援しろ、負けるなって」


＊


咲からバトンを受け取った佐和はある程度力を加減して走り出す。

人よりも少し早いと言うレベル位に。だがやはり普通科も負けてはいられない。

恐らくは彼らの中で1番足の速い副会長の男子を投入して来ていたのだ。

ナース服と言うハンデがあっても、やはり早い物は早い。

お陰で差を縮める事は出来ず、咲と変わらぬ状態でのバトンタッチとなった。