世界を守れそうな6人
その差を少しだけ広げ、第4走者である旭にバトンが渡る。

走り終えた後膝を押さえ息を切らす奏の後から、

同じ第3走者でもあるナース姿の2年男子役員がやって来る。悔しそうに見つめる彼に奏は一言、


「言ったでしょう? リレーでしか本気は出したくないって。ボクだってやればこれくらい出来るんだ……」


と。まるで完全勝利を宣言するかのように誇らしげに。

負けを認めたのか肩をがっくりと落とす2年男子役員をその場に残し、奏は咲の元へと行った。

咲はやって来た奏に目を輝かせ、彼の労をねぎらう。
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