世界を守れそうな6人
咲の質問に答えようとして、突然ボロボロと泣きだす旭。

先程から7人は彼の言動に驚かされてばかりだ。彼女の言葉に彼を傷付けるような言葉は一切ない。

幽霊の感情が旭にも移ってしまったと考えるのが自然だろう。


「旭、何度も聞いて申し訳ないけど……大丈夫?」

「ああ……えーっと、何だっけか。幽霊との会話か。今やってみる」


気持ちが落ち着いた所で彼は幽霊との接触を試みた。

何か未練があるのかと幽霊に尋ねる。まるで周りから見れば独り言を言っているよう。

ほんのわずかな時間だったが長く感じる時間が過ぎて行く。


「……そう、か。だからオレは泣いたのか。それは辛かっただろう」


寂しそうな表情で旭はまるで中にいる幽霊をなだめるかのように優しく声を掛けた。
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