世界を守れそうな6人
里緒は言いたかった言葉を引っ込め、旭の腕を更に力強く握りしめた。

恐らく、否……確実に、だろう。このナイトウォークは肝試しも兼ねている。脅かし役は誰もいない。

恐らく悲鳴をあげた者は、ピリピリした空気の中で自分の踏んだ枝の音にでも驚いたのだろう。


「だから痛いって言っているのに……ていうか、悲鳴上げたのって明らかに男だよな?」

「男の子でも怖い物は怖いんだって!! 遠山君、しっかり守ってよね!」


里緒を守るよりも泰一を捜したい。そんな本心を旭は胸に秘めながら、前へ前へと進んで行く2人であった。
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