世界を守れそうな6人
「旭は戻ってくるよ。必ず。ボクが言うんだから間違いないよ」
と。既にそれを予知していたから言える事なのか、それとも心配そうな里緒を励ます為のウソなのか。
それは発言した奏自身にしか分からない事。
月明かりに照らされた奏の顔は清々しいまでに美しく。
里緒はその言葉に何の疑いを持つ事もなく、頬を染めたまま黙ってこくりと首を縦に振った。
「だからボクは旭を捜さない。偶然見付けたら連れて帰るけどね」
里緒と別れた直後に発したその独り言は、女子生徒にも聞かれる事なく闇夜に溶けていった。
と。既にそれを予知していたから言える事なのか、それとも心配そうな里緒を励ます為のウソなのか。
それは発言した奏自身にしか分からない事。
月明かりに照らされた奏の顔は清々しいまでに美しく。
里緒はその言葉に何の疑いを持つ事もなく、頬を染めたまま黙ってこくりと首を縦に振った。
「だからボクは旭を捜さない。偶然見付けたら連れて帰るけどね」
里緒と別れた直後に発したその独り言は、女子生徒にも聞かれる事なく闇夜に溶けていった。