世界を守れそうな6人

旭達が合宿でここに来る前日の事。

宿泊施設から100メートル程歩いた所にある、誰も近付こうとしないおんぼろ小屋がある。

水着幽霊がその近くを通った時、小屋から珍しくにぎやかな声が聞こえて来る事に驚きを感じ、

中にいる人物が誰なのかとこっそりと窓を覗き込んだ。そこにいたのは男が2人。

1人はちょんまげ姿のお侍。合宿初日に祓われた霊だろう。

そしてそのもう1人が……泰一と思わしき人物であった。

どうやら偶然出会ったらしく、意気投合してしまった2人は、

家族やこれからの事について時代の垣根を越えて楽しく談話をしていたと言う。


＜ソノ後、私ハ用事ガアッタカラ立チ去ッタケドネ＞


その情報が確かならば泰一はおんぼろ小屋にいる可能性は高い。

慌ててスタート地点へと引返そうとしたその瞬間。水着幽霊が再び口を開いた。