世界を守れそうな6人

人ごみをくぐり抜け、咲は奏の元へと駆け寄って行った。

奏は突然現れた人物に納得しつつも、ふっと咲へ微笑みかける。


「ああ、宮野さん。ボクなら大丈夫だよ。ただ人ごみに酔っただけだから。すぐ治る。何時もの事だから。
……酔いやすいんだ。こう言う人の多い所にいるとね」


心配させないかのようにそう告げた。

それでも咲は心配そうな表情を崩す事はなく、どうすれば良いかとオドオドしたような様子だ。

その咲の様子を今度は観察するかのように楽しそうに眺める奏。

少しからかってみたいと思ったのか、咲に少し意地悪かもしれない言葉を投げた。