世界を守れそうな6人
折角遮る事の出来た里緒のその先の言葉を、うっかり自分の口からポロリと零してしまう。


「さっちゃん……言ったね? そんなにムキになるって事はやっぱりそうなんだね?」

「え!? 咲ちゃん、奏君に恋しているの?」

「さ、佐和さん声が大きいです……里緒さんも……何で分かったんですか?」


夏休み以降、親しくなったからなのか佐和達を下の名前で尚且つさん付けで呼ぶ咲は、

食べていたご飯の箸を止め、俯いてしまう。どうやら照れ隠しをしているようだ。


「何でって言われても……夏休みの時とか、2人で楽しそうに星見ていたでしょ?
その時のさっちゃんの顔、とっても幸せそうに見えたのは気のせいかな……?」

「み、見ていたんですか……」


意地悪そうに言う里緒と少し困惑気味の咲の会話についていけない佐和は、ただ首を傾げるだけだった。

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