世界を守れそうな6人

夢の国へ入国しました。

晴れた寒空の下。親子連れやカップル、卒業旅行の集団等で賑わう遊園地。

それぞれが楽しそうに笑顔を浮かべている中、唯一笑顔が見えない3人グループがいた。

正しくは3人中2人が笑顔ではない。


「ユズも郁ちゃんも、何でピリピリしているか分からないけどさ。
今日くらい仲良くパーっと……」

「無理」

「幾ら佐和ちゃんの頼みでもそれは出来ないよ」


佐和の両サイドには柚太と郁人がいた。喧嘩をしないようにと佐和なりに考えた対策なのだろう。

相変わらず険悪な2人に佐和はシュンとし、まるで寂しそうに耳を垂らす小犬のよう。
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