世界を守れそうな6人
引き止める気力もなく、ただ佐和の後姿を見送る2人。

佐和の帰りを待つ間、2人は少しでも早く気分の悪さをなんとかしようと必死になった。

夢の国のはずなのに彼らだけが現実世界にいるかのようだ。


「……保護者として来たくせに、何バテているわけ? 佐和ちゃん監視するんだろ?」

「お前こそ。自分から一緒に出掛けたいと言っておきながらそのザマか」


どんなに気分が優れなくても、悪態を吐く余力は何故か残っているようだ。


「そういえばさ」

「何」

「あんなヤツのどこが好きなんだよ? 危なっかしいのに」

「なっ……!!」


不意に柚太は郁人に聞く。何故佐和が好きなのかを。

郁人は突然のその質問に顔を急に赤らめ、返答に困ってしまう。
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