世界を守れそうな6人
「誰か、何で俺が殴られなければならない理由を教えてくれ……」

「郁ちゃんいじめていたからでしょ!?」

「だから誤解だって……ったく、殴るにしても少し加減しろよ……」


“まだ分からないの?”と思いながらも佐和は再び柚太に怒りを向ける。

やっと状況を把握した郁人は、2人のやり取りに思わず吹き出す。

こうなってしまった原因の大半は自身にあるにもかかわらず。


「おい。そもそもこうなったのはお前がきちんと説明しないからでなあ……」

「ユズ、もう1発殴られたい?」


郁人が吹き出している事に気付いた柚太は、不機嫌そうに郁人に突っ掛かるも。

その隣では佐和がニコニコと笑いながら物騒な事を言う。

握りこぶしを作っている所からして、今度はグーパンチだろう。

もう殴られたくない柚太は誤解が解けずにモヤモヤしたまま、郁人に言い寄る事をやめた。
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