世界を守れそうな6人

「佐和ちゃん、言ったんだよ。僕が君と仲良くしてくれて有難う、って。
僕にはそれが佐和ちゃんが柚太が好きだって告白しているように聞こえた。ただそれだけだよ。
それにしても……その動揺ぶりは一体何なの?　君、佐和ちゃんにそんな気はないんじゃ?」

「そうだったのか……って言うか誰でもいきなり“好き”だとか言われたら動揺するだろ?
……ま、それだけじゃ佐和が俺を好きだって証明にはならない訳だし?
お前バカじゃないか?　そこまで考えるとか」


嫌み交じりに言う柚太の郁人に対するバカ発言。

大抵ならこのバカ発言に郁人は怒りをあらわにする。

しかし郁人はそんな事もせず、ただ笑って“そうだろうね”とあっさり認めてしまった。

意外なリアクションに拍子抜けしてしまった柚太は、

どう対応して良いのか分からなくなり頭の中ではパニックを起こしかけていた。