世界を守れそうな6人
「奏……お前」

「安心してよ。宮野さんの事じゃないから」

「いや。そうじゃなくて、だな……まあ、いいや」


2年も同じ部屋で生活していた相棒のような存在なのに、まだ知らない事があったとは。

その事実に1番驚いたのは旭だった。何か言いたい気持ちもあったが、

何を言っても奏を言い負かす事は出来ない事を1番分かっていたからか、それ以上詮索はしなかった。


「……? そうだった。忘れていたよ。旭でもないから」

「分かっているって!!」

「この学校に入って初めて出来た友達を下僕扱いするほど、ボクは残酷じゃないよ」


思いもよらぬ奏の言葉に旭はムキになるが、その後に発した言葉に旭は胸を打たれるのであった。
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