神様はピエロ、
昼休み、
旭があたしの教室まで
やってきて言う。
「菜央、今日一緒に
帰るから待ってろよ?」
なんだかやけに
教室内がうるさいような
気がするんだけど。
旭もちらちら教室内
気にしてるみたいだし‥。
「うん!待ってるね!」
「‥おう、じゃまた。」
誰だよ、
うるさいんだけど!
あたしと旭の
邪魔すんなよ、まじで!
完全にイラついていた
あたしはうるさい声の
主を探す。
―否、
探さなくても分かっていた。
この馬鹿騒ぎしてる奴は
あいつに決まってる。
鞠村紗織、だ。
あたしはこいつが大嫌いだ。
ていうか学校中の女子は
ほとんど嫌いだし一部の
男子も凄く嫌っている。
なぜかというと大して
可愛いわけでもないのに
男好きだし、
とにかく男に対する
アピールがうるさい。
声が本当に大きくて耳障り。
人をはぶいたりイジメるのが
好きなくせに自分が
はぶかれると被害者ぶって
助けを求める最低な奴。
本当に女より男という人間だ。
人の彼氏にも平気で
手を出すし。
まあ、
ひっかかる男も本当に
見る目がないと思うけれど。
でも今日は旭と帰れるし
まじ楽しみだなあ!
柚子と凛に報告しなきゃ。
うきうきしながら
柚子と凛に報告すると
2人は複雑な表情を
しつつも喜んでくれた。