最低恋愛
序章~最低~
私は最近、頭痛に悩まされている。その度に雄太が心配してくれるけど、その優しさにまた頭が痛くなる。
「奈緒?大丈夫か?」
優しい声が私にかけられる。その度に、行き場のなくなったこの想いが、弾けて消えていく。
不自由なんてない、窮屈ではない。なのになんで、私はこんなに…
『檻の外を望むのだろう。』
どうしてこんなにも、空を望むのだろう。
最低だと思っても、どうしても拭えないの。
消したいと思っても、消せないの。
こんな私は…最低ですか?