私を捕える愛の罠
驚いているのもつかの間。
運の無い事に、私が彼の会社案内係となってしまった。
(気まずい…)
ただ別れただけならここまで気まずくははならなかっただろう。
何せ、私が一方的に別れを告げ、彼の前から姿をくらましたのだ。
「初めまして、日番谷蒼汰です」
「あ、えっと…瀬名水晶です。宜しく…」
にっこりと笑顔の蒼汰とは逆に、私はしどろもどろ。
(初めましてって…私、やっぱり嫌われてるよね)
「オドオドするなよ、瀬名。日番谷の方が年下だろ?会社案内したら2人でペア組んでもらうからな」
「えっ!?…が、頑張ります」