横顔の君
「ねぇねぇ、良かったら、またこんな風に電話やらメールして良い?」

「うん、もちろん!」

「良かった~…」

「何?どうしたの?
やけに神妙な声出して…」

「うん…なんていうか…彼氏はいても、やっぱり同性の友達って必要だよね。
最近、本当にそう思うんだ。」

それは、まどかには珍しい程、しみじみとした声だった。



「何かあったの?」

「え…まぁ、あったようなないような…」

「何?それ…」

「たいしたことじゃないんだ。
でも、とにかくよろしくね。」

「こちらこそ…」

その後も他愛ない会話は続き…気がつけば、二時間近く話し込んでいた。
まどかは昔から長話だったけど、それは今も変わっていないようだ。



「あれから十五年か~…早いよね。」

「本当だね。こうしてしゃべってたら、時の流れなんて感じないよね。
またいつでも電話して。」

「うん、ありがとう…!」

懐かしいまどかとの声の再会はこうして終わった。
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