横顔の君
「すっごくおしゃれなお店だね…こんな格好で入っても大丈夫なの?」
「平気、平気!」
気後れしてしまうほど、センスが良くておしゃれなお店…
バーテンさんの中には外国人の人もいる。
私はお酒のこともわからないから、まどかに適当なものをオーダーしてもらった。
甘くてジュースみたいな綺麗なカクテルだった。
「なんか、来てる人もみんなおしゃれだね。」
「紗代、なんでそんなひそひそ声でしゃべるの?
そんなに緊張しなくて大丈夫だって!」
「だって……」
その時、人の気配がして、奥の部屋から人が出て来た。
おそらく個室なんだろう…
モデルさんみたいにスタイルが良くて綺麗な女の人に、目を奪われていた時、私は信じられないものを見てしまった。
(照之さん…!)
いかにも仕立ての良さそうな高級なスーツを着こなし、髪も綺麗にセットされてはいたが、その顔は照之さんに間違いなかった。
さっきのモデルさんみたいな女の人が照之さんの腕に絡みつき、数人の男女が店を出ていった。
私は咄嗟に顔を伏せ、飛び出しそうになる心臓をなだめながら、混乱から覚められないでいた。
「ねぇ、紗代…今の…もしかして、モデルのキャリーじゃなかった?
……紗代?」
まどかの声が耳をすり抜けた。
「紗代…どうかしたの?
顔色がおかしいよ。
もしかして、お酒、無理だったの?」
「う、うん…ちょっと気分が……」
「なに、そんな無理しちゃだめじゃない。
紗代、出よう…立てる?」
「うん…大丈夫……」
ショックのせいか、私は、顔色まで悪くなってたらしい。
まどかに本当のことは言えないから、お酒のせいにして、私は店をそっと出た。
「平気、平気!」
気後れしてしまうほど、センスが良くておしゃれなお店…
バーテンさんの中には外国人の人もいる。
私はお酒のこともわからないから、まどかに適当なものをオーダーしてもらった。
甘くてジュースみたいな綺麗なカクテルだった。
「なんか、来てる人もみんなおしゃれだね。」
「紗代、なんでそんなひそひそ声でしゃべるの?
そんなに緊張しなくて大丈夫だって!」
「だって……」
その時、人の気配がして、奥の部屋から人が出て来た。
おそらく個室なんだろう…
モデルさんみたいにスタイルが良くて綺麗な女の人に、目を奪われていた時、私は信じられないものを見てしまった。
(照之さん…!)
いかにも仕立ての良さそうな高級なスーツを着こなし、髪も綺麗にセットされてはいたが、その顔は照之さんに間違いなかった。
さっきのモデルさんみたいな女の人が照之さんの腕に絡みつき、数人の男女が店を出ていった。
私は咄嗟に顔を伏せ、飛び出しそうになる心臓をなだめながら、混乱から覚められないでいた。
「ねぇ、紗代…今の…もしかして、モデルのキャリーじゃなかった?
……紗代?」
まどかの声が耳をすり抜けた。
「紗代…どうかしたの?
顔色がおかしいよ。
もしかして、お酒、無理だったの?」
「う、うん…ちょっと気分が……」
「なに、そんな無理しちゃだめじゃない。
紗代、出よう…立てる?」
「うん…大丈夫……」
ショックのせいか、私は、顔色まで悪くなってたらしい。
まどかに本当のことは言えないから、お酒のせいにして、私は店をそっと出た。