横顔の君
*
「紗代さん…落ち着きましたか?」
「……はい。取り乱して本当にすみませんでした。」
子供みたいに声を上げて泣いて…
泣いて泣いて、息が苦しくなるほど泣いて…
ようやく私の涙は止まってくれた。
顔が突っ張って苦しい。
酷く見苦しい顔になってることはわかったけど、もはやどうすることも出来ない。
「さぁ、紗代さん…
お茶でも飲んで…」
「あ、ありがとうございます。」
出してもらったお茶を飲んで、なんとなく気分も落ち着いた。
「紗代さん…一体、どうなさったんですか?」
「はい……
照之さん、本当にごめんなさい!
すべて私の勘違いでした!」
私は深く頭を下げた。
それと同時に大きな涙がこぼれ落ちる。
「紗代さん、どういうことです。
頭を上げて下さい。
そして、事情を話して下さい。」
涙を指でぬぐい、私は小さく頷いた。
話さなければならない。
これまでのことを何もかも……
「照之さん…私…ずっとあなたに騙されてたって思ってました。」
「だます?
僕があなたを…?」
「は、はい……
以前、お話したと思いますが、昔の友人がこちらに遊びに来ました。
その時、駅前のバーに行ったんです。
あんな遅い時間にあの場所にいるのは、私にとって初めてのことでした。
そこで、私はあなたを見た…
モデルさん…だって、友達が言ってましたが、スタイルの良いとってもきれいな人とあなたは仲良さそうにして、何人かのグループで来られてました。
私は、もうびっくりして…
でも、その後会ったあなたはいつもと少しも変わらなかった…
だから、あれは私の見間違いだったんだって…そう思ったんです。
でも、やっぱりどこかすっきりしなかった。
どこかであなたを疑う気持ちがあった…
だから、またあのバーに行きました。
あのバーの近くで、あなたが来るんじゃないかって様子をうかがってました。
そしたら、ある日、あなたはまたやってきた。
あの綺麗な女の人と一緒に……
ものすごくショックでした。
私…また騙されてたんだって思いました。
お話しましたよね。
以前、私は、彼氏を親友に取られたこと。
そのことを私に告白する前から、彼と親友はずっと長い事付き合っていて…
でも、私はそのことに少しも気付いてなかった。
そのことが思い出されたんです。
また同じだって思ったんです。
私はまた騙されてたんだって…」
「紗代さん…それは僕じゃない。
僕は……」
「紗代さん…落ち着きましたか?」
「……はい。取り乱して本当にすみませんでした。」
子供みたいに声を上げて泣いて…
泣いて泣いて、息が苦しくなるほど泣いて…
ようやく私の涙は止まってくれた。
顔が突っ張って苦しい。
酷く見苦しい顔になってることはわかったけど、もはやどうすることも出来ない。
「さぁ、紗代さん…
お茶でも飲んで…」
「あ、ありがとうございます。」
出してもらったお茶を飲んで、なんとなく気分も落ち着いた。
「紗代さん…一体、どうなさったんですか?」
「はい……
照之さん、本当にごめんなさい!
すべて私の勘違いでした!」
私は深く頭を下げた。
それと同時に大きな涙がこぼれ落ちる。
「紗代さん、どういうことです。
頭を上げて下さい。
そして、事情を話して下さい。」
涙を指でぬぐい、私は小さく頷いた。
話さなければならない。
これまでのことを何もかも……
「照之さん…私…ずっとあなたに騙されてたって思ってました。」
「だます?
僕があなたを…?」
「は、はい……
以前、お話したと思いますが、昔の友人がこちらに遊びに来ました。
その時、駅前のバーに行ったんです。
あんな遅い時間にあの場所にいるのは、私にとって初めてのことでした。
そこで、私はあなたを見た…
モデルさん…だって、友達が言ってましたが、スタイルの良いとってもきれいな人とあなたは仲良さそうにして、何人かのグループで来られてました。
私は、もうびっくりして…
でも、その後会ったあなたはいつもと少しも変わらなかった…
だから、あれは私の見間違いだったんだって…そう思ったんです。
でも、やっぱりどこかすっきりしなかった。
どこかであなたを疑う気持ちがあった…
だから、またあのバーに行きました。
あのバーの近くで、あなたが来るんじゃないかって様子をうかがってました。
そしたら、ある日、あなたはまたやってきた。
あの綺麗な女の人と一緒に……
ものすごくショックでした。
私…また騙されてたんだって思いました。
お話しましたよね。
以前、私は、彼氏を親友に取られたこと。
そのことを私に告白する前から、彼と親友はずっと長い事付き合っていて…
でも、私はそのことに少しも気付いてなかった。
そのことが思い出されたんです。
また同じだって思ったんです。
私はまた騙されてたんだって…」
「紗代さん…それは僕じゃない。
僕は……」