横顔の君
「あ、あの、て…隠岐さん、お店の定休日って何曜日なんですか?」
「あぁ、休みはないんです。」
「えっ!」
「僕は特に趣味らしい趣味もないし、用事っていう用事も滅多にありません。
それに、読書は休んでも開店してても出来ますから、それだったら開店した方が良いかななんて思いまして…」
「そ、そうなんですか!?」
なんとも照之さんらしい話だ。
でも、そんなだったら、映画なんて誘って良かったんだろうか?
「あ、あの…お休みがないんじゃ…」
「あぁ、全然構いませんよ。
どうせお客なんてそんなに来ないんですから…」
「でも、そんな…」
「本当に大丈夫です。」
そう言って微笑む照之さんの笑顔は本当に優しくて素敵で……
「じゃあ、今度の土曜日にでもしますか?
それとも……明日でも良いんですよね?」
そう言いながら、照之さんは再びチケットに目を落とした。
「えっ!?」
明日なんてあまりに急なことで…
でも、二日続けて照之さんに会えるなんて、それはまたすっごく嬉しいことで…
「そ、それじゃあ、明日でも良いですか?」
「ええ、構いませんよ。
あの……それで…駅前の映画館でも上映してるみたいですが、どうせなら少し遠くに行きませんか?」
「え?は、はい。
どこでも良いです。」
っていうか、どうせなら私もその方が良かった。
偶然、お母さんにでも出会ったら気まずいし。
「それじゃあ……」
照之さんは、上映館の一覧を見ながら、電車で五つほど先の町にある映画館にしようと言い出した。
駅前にショッピングセンターはあるものの、それは私達の住む町にあるものよりはずっと規模が小さく、落ち着いた感じの町だ。
私も以前、うちの近所があんなに開発される前に、何度か行ったことがある。
私は特にどこに行きたいっていうのはなかったから、反対する気もなく素直にその提案に従った。
そんなわけで、私の夢はものの見事に実現の運びとなった。
買い物帰りに、私達はまた例の公園で話し合い、具体的な時間と待ち合わせの場所を決め、そして、お互いの携帯の番号を交換した。
照之さんの携帯番号まで知られるとは…
照之さんの番号を連絡先に登録する時は、本当に天にも昇る心地だった。
「あぁ、休みはないんです。」
「えっ!」
「僕は特に趣味らしい趣味もないし、用事っていう用事も滅多にありません。
それに、読書は休んでも開店してても出来ますから、それだったら開店した方が良いかななんて思いまして…」
「そ、そうなんですか!?」
なんとも照之さんらしい話だ。
でも、そんなだったら、映画なんて誘って良かったんだろうか?
「あ、あの…お休みがないんじゃ…」
「あぁ、全然構いませんよ。
どうせお客なんてそんなに来ないんですから…」
「でも、そんな…」
「本当に大丈夫です。」
そう言って微笑む照之さんの笑顔は本当に優しくて素敵で……
「じゃあ、今度の土曜日にでもしますか?
それとも……明日でも良いんですよね?」
そう言いながら、照之さんは再びチケットに目を落とした。
「えっ!?」
明日なんてあまりに急なことで…
でも、二日続けて照之さんに会えるなんて、それはまたすっごく嬉しいことで…
「そ、それじゃあ、明日でも良いですか?」
「ええ、構いませんよ。
あの……それで…駅前の映画館でも上映してるみたいですが、どうせなら少し遠くに行きませんか?」
「え?は、はい。
どこでも良いです。」
っていうか、どうせなら私もその方が良かった。
偶然、お母さんにでも出会ったら気まずいし。
「それじゃあ……」
照之さんは、上映館の一覧を見ながら、電車で五つほど先の町にある映画館にしようと言い出した。
駅前にショッピングセンターはあるものの、それは私達の住む町にあるものよりはずっと規模が小さく、落ち着いた感じの町だ。
私も以前、うちの近所があんなに開発される前に、何度か行ったことがある。
私は特にどこに行きたいっていうのはなかったから、反対する気もなく素直にその提案に従った。
そんなわけで、私の夢はものの見事に実現の運びとなった。
買い物帰りに、私達はまた例の公園で話し合い、具体的な時間と待ち合わせの場所を決め、そして、お互いの携帯の番号を交換した。
照之さんの携帯番号まで知られるとは…
照之さんの番号を連絡先に登録する時は、本当に天にも昇る心地だった。