横顔の君
愛されて…
*
「こ、こんばんは。」
「あ、こ、こんばんは。」
それから数日後、私は、またいつものようにファンタジー小説を買いに行った。
「……先日はどうも……」
「こ、こちらこそ……」
お互いがお互いの目を見られず、俯いたままのぎこちない会話が続いた。
「あの…良かったら、また、遊びに行きませんか?」
「は、はいっ!嬉しいです!」
「それじゃあ、今度の日曜日…テーマパークなんていかがですか?」
「楽しそうですね!」
照之さんからテーマパークだなんて少し意外な気がした。
ああいう騒がしい場所は、あんまり好きじゃないんじゃないかって勝手に思ってたから…
お互いに告白して、恋人同士になれたっていうのに、以前と少しも変わらない。
まるで、中学生みたいな初々しい恋……
私達は、当日の待ち合わせ時間などを早々に決めた。
「僕…先日いただいたカーディガンを着て行きますね。」
「じゃあ…私もあのストールを…」
言った後で急に照れくさくなってしまった。
ペアルックをしていきますっていうのと同じだもの…
「じゃ、じゃあ、日曜日に…」
「はい、楽しみにしてます。」
照れくさいけど、嫌な気分ではなかった。
それは、お互いに想いあってるっていうことがわかってるせいなのか…
これからもずっと愛を育んでいきたい。
今までと変わらない穏やかで静かな愛を……
そしてゆくゆくは…
鏡花堂に嫁いだ自分を想像して、頬が緩んだ。
馬鹿みたいだけど、三十路を過ぎたら、やっぱり結婚を意識しないわけにはいかない。
恋愛と結婚を切り離しては考えられない。
だけど、そんなことはまだ早いってこともわかってた。
私達は、まだお互いに気持ちを伝え合ったばかりだもの。
これから少しずつ歩んでいければ良い。
ゆっくりだけど、確実に…
(それが一番……)
「こ、こんばんは。」
「あ、こ、こんばんは。」
それから数日後、私は、またいつものようにファンタジー小説を買いに行った。
「……先日はどうも……」
「こ、こちらこそ……」
お互いがお互いの目を見られず、俯いたままのぎこちない会話が続いた。
「あの…良かったら、また、遊びに行きませんか?」
「は、はいっ!嬉しいです!」
「それじゃあ、今度の日曜日…テーマパークなんていかがですか?」
「楽しそうですね!」
照之さんからテーマパークだなんて少し意外な気がした。
ああいう騒がしい場所は、あんまり好きじゃないんじゃないかって勝手に思ってたから…
お互いに告白して、恋人同士になれたっていうのに、以前と少しも変わらない。
まるで、中学生みたいな初々しい恋……
私達は、当日の待ち合わせ時間などを早々に決めた。
「僕…先日いただいたカーディガンを着て行きますね。」
「じゃあ…私もあのストールを…」
言った後で急に照れくさくなってしまった。
ペアルックをしていきますっていうのと同じだもの…
「じゃ、じゃあ、日曜日に…」
「はい、楽しみにしてます。」
照れくさいけど、嫌な気分ではなかった。
それは、お互いに想いあってるっていうことがわかってるせいなのか…
これからもずっと愛を育んでいきたい。
今までと変わらない穏やかで静かな愛を……
そしてゆくゆくは…
鏡花堂に嫁いだ自分を想像して、頬が緩んだ。
馬鹿みたいだけど、三十路を過ぎたら、やっぱり結婚を意識しないわけにはいかない。
恋愛と結婚を切り離しては考えられない。
だけど、そんなことはまだ早いってこともわかってた。
私達は、まだお互いに気持ちを伝え合ったばかりだもの。
これから少しずつ歩んでいければ良い。
ゆっくりだけど、確実に…
(それが一番……)