男嫌いな私が好きになるわけない!
「あなた、匠くんのことで変な噂がたってるのは知ってるわよね?」
私はこくん、と頷く。
「なら話が早いわ。あれ、本当?」
池田さんは、くるくるの巻き髪をいじりながら私に聞く。
「あ~。一緒にいたのは事実だけど、助けてもらっただけ。それだけですよ。」
すると、池田さんは驚いた表情になった。
「そ、そうだったの…。ま、久野さん相手には匠君も興味を持たないだろうし。あー。なんで私久野さんなんかに熱くなってるんだろ。バカバカし。じゃ、私戻るわ。」
そう言って、池田さんは教室に戻っていった。
…いい迷惑だ。
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