男嫌いな私が好きになるわけない！

私はそう言うと、保健室を一旦出た。
ろうかをずっと歩いていると、前から見覚えのある顔が近付いてきた。
「あれ？岸本くん？」
何で岸本くんがここに……？
「やっぱり萌花ちゃんだったんだ。」
岸本くんがニコッと笑う。
うっ…笑顔が眩しいですっ…
「そうそう、萌花ちゃんまだ弁当食べてなかったよね？」
「…あ、忘れてた。」
苦笑いをすると、またもやスマイル。
「ははっ、萌花ちゃんって面白いね。まぁそういうとこも可愛いけどね。」
ん……？
「か、かか可愛いくなんてないですよっ」
またそんなお世辞を…
って、こんなことしてる暇ないじゃん！
「すいません、私用事あるんで…」
「あ、そうだったの？行ってきていいよ」