男嫌いな私が好きになるわけない!
男がニヤリと笑う。
「へぇ。意外と胸あんだな。」
なっ!
「このドSっ!触らないでっ!」
男は近くのベンチに私を押し倒す。
「やっ…やめてよっ!誰か助けてーっ!」
その時。向こうで声がした。
「女の子が嫌がってるのにしつこいと嫌われちゃうよー?」
だ、誰っ!?
「あぁ!?邪魔すんじゃねぇよ!」
「邪魔?君の方が邪魔なんじゃないの?」
「てめぇ…さっきから聞いてれば…」
 男が拳を降り下ろそうとした。
や、やだっ!殴られちゃうっ!
しかし、あの男はそれを軽々とかわし、私を襲おうとした男の腹にパンチと蹴りをいれた。
「お、覚えてろよ!」
あの変態男は、腹をおさえながらどこかに消えていった。
残された私と男。助けてくれるなんて意外といい人……?
「…ったく。あんな奴につかまるとかお前バカだな~。」
「……」
「お前、ケガ無かったか?」
「……いで。」
「…は?」
「来ないでっ!どっか行って!」
な、何なのよこの男~っ!いい人ぶってたの!?
……それに、こいつ。金髪だしピアスつけてる。もしかして、ヤンキー?
「…あんた、ヤンキー?」
「あ?あぁ、そうだけど。」
や、やっぱり!っていうことは、こいつもグル!?……フフ~ン。私を助けて、落とそうっていうの?
「残念だけど、私はそう簡単に落ちないよ?」
すると、男は不思議そうな顔をした。
「は?俺、お前を落とすなんて思ってねぇぞ?」
「えっ?」
じゃ、じゃあ何なのよ…。たまたま助けてくれたっていうの?
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