男嫌いな私が好きになるわけない！

……いや。男はそんなに優しくない。どうせ目的があって近づいたにきまってる。
「あんた…何で私を助けたの？」
男は顔をしかめた。
「俺、岡田　匠って言うんだけど。あんた、とかやめてくれる?」
「…ん。じゃ、岡田で。」
別に男の名前を知っても何もいいことなんてないけどね。
「てゆうか、ケータイかせ。」
「は?何でかす必要があるの?」
「メルアドと番号交換する。」
「はぁ!?何でそんなことしないとだ…」
岡田は、私の言葉を無視して勝手にポケットからケータイを取った。
「ちょっ、返し…」
…もう遅かった。ピロピロピン♪と音がして、岡田からケータイを返された。
画面には『岡田　匠』が出ている。
「言っとくけど、女遊びのことなら私シカトするからね。」
「は?ちげぇよ。学校で何かあった時のためにだよ。」
……ん?学校?