嫌いじゃない。
「瑞穂先輩っ!2時間ぶりだね!」
「あーーうん」
「あのね?今日、英語の小テストあったんだけどさーオレ23点取っちゃったんだ!ある意味すごくね?」
「ホント凄いわ。でも私、馬鹿な男って嫌いなんだよね」
そう言った瞬間、彼の表情が強張った。
「馬鹿な男は……嫌い?」
ちょっとからかって言ってみただけで、実際別にどっちでもいい。
「ウソウソ。冗だ…」
「すみませんでした!出直してきます!」
え、マジ?
マジにしちゃった?
芹沢、ここ数日何があっても予鈴が鳴るまでここにいたのに。
たった3分で出ていっちゃったよ。最短記録だ。
まぁ、ちょうどテストも近づいてきてるし、良い機会…かな?