嫌いじゃない。
「瑞穂先輩ー?」
「っうわ!」
深みにハマりすぎて、全然気付かなかった。
「…あ、あはっ。こんにちは」
とてもマズい気がして
歩くスピードを速めた。
でも遅かった。
芹沢 遥に腕を掴まれ、耳元で囁かれた。
「オレ、先輩のことが好きです。付き合ってください」
おいぃぃぃぃ
もしかしたら…もしかしたらと思ったけども!
「ごめんなさい」
君と付き合って、学園中の女子を敵に回すことになる覚悟、私にはありません。
「あの、ちょっと時間下さい。すぐに落とせると思うんで!」
「…何を?」
「瑞穂先輩のことをですけど?」
即、断固拒否させていただきます。