嫌いじゃない。
「ちょっと話があって。今日の昼休み、B棟2階の空き教室で待ってますね?」
「あ、うん。分かった」
話…ってなんだろ。大事なことかな。
「瑞穂ー。矢澤君と何話してたのー?」
「なんか放課後、話があるからって」
「へぇー。遥君という敵がいながら、よく今の時期に動き出したわね」
「何のこと?」
「べっつにぃー」
ーーキーンコーンカーンコーン
授業終了のチャイムが鳴り響き、帰る準備を始める。
B棟2階の空き教室…だったよね。確か。