嫌いじゃない。
もしかして…私の機嫌が損ねてるのに気づいて?



「何かあったら、いつでも俺を頼って下さいね。」



「いつでも相談に乗ります。」と笑顔で言葉を付け加えた。



対応が大人すぎる。




「で、今週のデートの事なんですけど…」



照れくさそうに、何かのパンフレットを渡してくる。




「…遊園地?」




「はい。最近出来た巨大遊園地です」




遊園地かぁ。そういえば中学の時、陸部のみんなで行ったきりだったし。




「どうですかね?」




不安気な顔をして顔色を伺いながら聞いてくる。



「行きたい!久しぶりにね」



「良かった!実はここの遊園地、夜のイルミネーションが凄いらしいんです」



パンフレットを見ると観覧車の中から写し出された夜景が載っている。



「写真越しでも超綺麗…。」



「楽しみですね!それじゃ帰りましょう?」




やっと明るい気持ちで帰れると思っていたのに。



私の運はどうなっているんだ。



「どれも美味しそー!」



なぜか私のモヤモヤの原因の奴らがやってきた。しかも二人きりで。誰か嘘だと言ってくれ。
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