嫌いじゃない。
声が震えた。



「あっそ。そいえば明日矢澤とデートなんでしょ?楽しんできなよ。2人お似合いだと思いますよ。」




そう言って手をひらひらと振りながら、歩いていった。



「………っ」



私の足は突然凍りついたように動かなくなった。



芹沢が見えなくなってしまう。



"嫌だ"



行かないでよ…私を置いて行かないで…
そう思うのに、足は地面に張り付いたままだ。
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