音ちゃんにお任せ



一度片づけをして、水分補給トイレを済ませた後は、七夕に向け七夕飾りを一緒に作ることになりました。




「一ノ瀬くんは彦星さまをお願いします!」

「は、俺?」

「はい!私は琴心ちゃんと織姫さまをつくります!」

「おとちゃんとつくるー!」

「お前ら二人がかりずるいだろ」



一ノ瀬くんが眉を顰める。




「女同士ですので!一ノ瀬くんは男の子なので男の子を作ってください」

「どういう理屈だよ。どうやってつくんのこれ」

「さっき先生の話聞いていなかったんですか?」

「まったく」

「ダメなお兄さんですね!」

「にぃにだめー!」




琴心ちゃんと二人で突っ込むと、一ノ瀬くんは不服そうにぎろりと睨みつける。
それに私と琴心ちゃんはケラケラと笑う。
ああ、なんだか楽しいです。




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