音ちゃんにお任せ
というより、さすが一ノ瀬くんなんでしょうか。
そういえば、未江ちゃんがいてもお構いなしでした。
「あ、これは違うのですよ。一ノ瀬くんからではなくて、一ノ瀬くんのご兄弟の方からで」
「兄弟にも会う仲なの!?」
「いえ、あの、なんと言いましょうか・・・」
余計なことを言うのは控えたいです。
私が一ノ瀬家に出入りしているということは、きっと一ノ瀬くんだって他言したくないことだと思いますし。
それこそ余計な誤解を招いてしまいます。
「偶然たまたまお会いして、一ノ瀬くんとは関係なく仲良くなったのです」
ウソは言っていません。
初めて会ったときは一ノ瀬くんは知らなかったわけですし。
「へぇ・・・。でも、気をつけなよー。一ノ瀬くん。いい噂聞かないし、それだけじゃなくて一ノ瀬くんを狙ってる子にもたち悪いの多いし」
「・・・一ノ瀬くんは」
悪い人ではないのですが・・・。
これ以上言うと、余計なことまで言ってしまいそうです。