音ちゃんにお任せ
「は、はい・・・あの。私は」
「ことと帰ってきたらあんたがリビングで倒れてたんだ。あんた、凄い熱だぞ」
「あ・・・、一ノ瀬くんが運んでくださったんですか?」
「俺以外に誰がいんの」
ということは、ここは一ノ瀬くんのお部屋。
は、恥ずかしいです・・・。
一ノ瀬くんに運ばれるなんて・・・。
「すみません・・・、重かったですよね・・・」
「別に。そんな事気にする前に、自分の体調位管理しろよ。体調悪いなら無理に来なくていいから」
「・・・はい」
もっともな指摘です。
朝からボーッとするとは思っていたのに。
まさか熱だったなんて。
熱なんて、普段滅多にひかないものだからまったく頭になかった。
それで一ノ瀬くんに迷惑をかけて・・・。
最低です。
「・・・別に責めてるわけじゃねぇから、泣くな」
「泣いてな・・・」
頬に触れると、濡れています。
なんで、泣いて・・・。