音ちゃんにお任せ

｢え・・・ここ、誰んち？」

｢・・・｣

｢一ノ瀬・・・って、一ノ瀬くんち？なんで一ノ瀬くんの・・・｣

｢お前はいつまで喋り倒すんだ｣



煩い奴だと思ってたけど、ここまでか。
なんて、俺が全く説明をしなかったのがいけないのか。


靴を脱いで真っ先に二階に上がる。




｢ちょっと、待って。上がっていいの？お邪魔します｣

｢はいるぞ｣




華野が玄関でバタバタしている間に自分の部屋の前に来てノックをして中にはいる。
綾瀬は寝ていたようで俺が入る音で目を覚ましたようだ。



｢一ノ瀬くん・・・｣

｢ああ。少しは良くなったか｣

｢・・・はい｣



朝よりは顔色はいいか。
少しだけホッとしてあのうるさい女を待つ。



｢お前には悪いと思ったが、着替えがないと困るからあいつに着替えを取ってきてもらった｣

｢あいつ・・・？｣