音ちゃんにお任せ

音ちゃん復活




「どういうこと!?」



着替えを済ませると、未江ちゃんが血相を変え掴みかかる勢いで聞いてきた。
一ノ瀬くん、どうして未江ちゃんを連れてきてくれたんでしょう。

そんなことをしたら、未江ちゃんにばれてしまうのに。
それは、一ノ瀬くんにとっては迷惑なことではないんでしょうか。



私が、熱を出してしまったから仕方なく、でしょうか。
そうだとしたら申し訳ないです。




「あの、違うんです。私が、熱を出してしまって・・・。でも、私一人暮らしなので一ノ瀬くんがいていいといってくださって・・・」

「そもそも、どうして音が一ノ瀬くんの家にいるの?最近やけに仲良さげだと思ってたけどさ」

「それは・・・。あの、一ノ瀬くんの妹さんと仲良くさせていただいていて・・・。よく遊んでいただいているんです。それで・・・」

「そう言えば、昨日シュシュ貰ってたっけ?」




なんて説明するのが正解なのかがわかりません。
誤解は解きたいのに、うまく言えないです。



「妹と仲がいいだけで、一ノ瀬くんとは仲いいわけじゃないのね」

「はい。私が強引に押しかけていて、一ノ瀬くんはそれを渋々認めてくださっていて・・・。本当に、私が・・・」

「わかった。別に、責めてるわけじゃないし、いいんだけどさ。やっぱ相手が一ノ瀬くんっていうのが引っかかってるだけだから」




心配してくれているのはわかります。
一ノ瀬くんの悪い噂を気にしているのも。




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